発達障害とそれ以外の「いしげきせい」とは?|易刺激性の比較

ADHD

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この記事でわかること

  • 「易刺激性」とはどういう状態なのか
  • 発達障害以外に見られる易刺激性の例
  • 発達障害での易刺激性との違い
  • 両者を比較した特徴の整理

※本記事は診断や治療を定めるものではありません。必要に応じて医師や専門家にご相談ください。


はじめに

「易刺激性(いしげきせい)」という言葉は、発達障害の診断の中で耳にすることもありますが、実際には発達障害以外の病気や状態でも見られる特徴です。

この記事では、発達障害以外における易刺激性の例を紹介し、最後に発達障害との違いを比較して整理します。


易刺激性とは?

「易刺激性」とは、小さな刺激に対して感情が過剰に反応しやすい状態のことです。

  • すぐイライラする
  • ちょっとした出来事で怒りやすい
  • 感情がコントロールしにくい

といった形で現れます。


発達障害以外の疾患や状態に見られる易刺激性

1. 気分障害(うつ病・双極性障害)

  • うつ病では、子どもや若者の場合「抑うつ気分」よりも「イライラ」として現れることがある
  • 双極性障害では、躁状態で怒りや攻撃性が強まる

2. 境界性パーソナリティ障害(BPD)

  • 対人関係の不安やトラブルをきっかけに感情が爆発する
  • 「捨てられ不安」に直結した強い怒りが特徴

3. 認知症や脳損傷

  • 脳の抑制機能の低下により、ちょっとした刺激に強く反応
  • 介護者に対する攻撃的言動として出やすい

4. 薬や身体疾患に伴う場合

  • 一部の薬の副作用(例:ステロイド治療中の気分変動)
  • 甲状腺機能の異常やホルモンバランスの乱れ

発達障害に限らず、精神疾患や神経疾患、身体の病気など多くの要因で易刺激性は見られます。


発達障害における易刺激性との違い

ここで、発達障害で見られる易刺激性との比較をまとめます。

観点発達障害(ASD・ADHD)発達障害以外(例:気分障害、BPD、認知症)
背景感覚過敏、衝動性、注意の切替困難気分の波、対人関係の不安、脳機能の低下
出やすい場面環境の変化、音・光などの刺激、予定の乱れ人間関係の衝突、躁うつの気分変動、認知機能の低下
年齢層幼児から成人まで一貫して見られる小児(うつのイライラ)、成人(BPD)、高齢者(認知症)
改善の方向性環境調整、心理的支援、感覚刺激のコントロール薬物療法(抗うつ薬・気分安定薬など)、心理療法、介護支援

ASD当事者の気づき

怒りが爆発する、ということ自体は、実は誰にでも起こり得ることです。

しかし私が感じる大きな違いは、生まれつきの特性として爆発が出やすいかどうかではないでしょうか(もちろん個人差はあります)。

私は子どもの頃からしょっちゅう爆発していて、気づけば私の知らない人からも私のことを知られていたように思います。

易刺激性は今でも続いていますが、年を重ねるにつれて、極端に爆発してしまうことは減りました。

きっと、環境との付き合い方が少しずつ上手になってきたのかもしれません。


まとめ

  • 易刺激性は「小さな刺激で感情が爆発しやすい状態」
  • 発達障害以外でも、うつ病・双極性障害・BPD・認知症などで見られる

発達障害では「感覚や注意の特性」が背景にあることが多く、その他では「気分の波・人間関係・脳機能の低下」などが関わるようです。


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