「仕事・就労の悩み整理」コミュニケーション・心の理論

発達障害は変わらないけど、職場の人間関係は変わった体験

発達障害の特性を前提に立ち回りを工夫し、仕事で評価されるイメージの男性ビジネスパーソンのイラスト 「仕事・就労の悩み整理」
この記事は約6分で読めます。

この記事でわかること

  • 発達障害の特性があっても、人間関係が変わる理由
  • なぜ「苦手なこと」ばかり振られるのかの一つの考察
  • 「できることを必死にやる姿」が状況を変える仕組み
  • 私が実践した立ち回りの工夫

この記事の結論としては、

発達障害の特性そのものは変わらなくても、「立ち回り」を変えることで、周囲との関係や働きやすさは変わりうる、という整理になります。


はじめに

特性があるから人間関係がうまくいかない?

発達障害があるから人間関係がうまくいかない、と感じたことはありませんか。

私もそう思っていた時期があり、

  • コミュニケーションがうまくいかない、
  • ミスをすると相手が怒ってしまう、
  • 最終的に周囲が扱いに困る、

そんな場面があったからです。

でも、今は少し違います。

先日も職場でミスをしましたが、そのときは、軽く明るい雰囲気で笑われて終わりました。

以前の私だったら、少し立場が悪く感じていたかもしれません。

何が変わったのか。

特性そのものではなく、「特性を前提にした立ち回り」に変えたからだと思っています。

この記事では、私が実践してきた立ち回りの変え方と、その背景にある考え方を整理してみます。

※当事者視点の体験です。必要に応じて医師や専門家にご相談ください。


なぜ「苦手なこと」ばかり振られるのか

発達障害の当事者の方から、「特性で苦手なことを頼まれる」という話を聞くことがありました。

私にも覚えがあります。

「これは苦手なんです」と伝えても、

  • 「大丈夫だよ」
  • 「やればできる」

と言われて、一向に話が進まない。

試行錯誤しても結局できなくて、「やっぱりできないんだ」とわかっただけ、ということもありました。

では、なぜこうしたことが起きるのでしょうか。


相手に「苦手さ」が伝わっていない

私の経験から言えるのは、

  • 周囲が「苦手さ」を正確に理解できていない場合

苦手なことが振られ続けることがある、という点です。

相手からすると、「ちょっと真面目に取り組めば、できるはず」と感じているのかもしれません。


悪意のケースは少ないと思う

一方で、相手が意地悪をしているケースは、私の感覚では多くはないと思っています。

というのも、仕事をしている中で、わざわざ自分の仕事が増えるようなことはしたくありません。

なので、相手を育てようとする場合を除いて、避けたいはずだからです。

つまり、悪意ではなく「誤解」によって、苦手なことが振られ続けている可能性があります。

※これは私の体験からの推測であり、状況によって異なります。もし意図的に困らされていると感じる場合は、一人で悩まずに、家族や周囲の方、医師や専門家へ相談することをおすすめします。


私が変えた「立ち回り」

基本の考え方

私が変えたのは、シンプルな方針です。

できることは一生懸命やり、できないことはほどほどに流す。

たとえば、できることは周りの仕事を手伝ったり、なるべく買って出る。

一方で、できないことは少し甘えてしまう。

そういう立ち振る舞いに変えました。


なぜこの方針が有効だったのか

この方針が有効だった理由は、「できることを必死にやっている姿」が周囲に伝わったからだと思っています。

たとえば、ある仕事を一生懸命やっている姿を見せると、「この人はこれが得意なんだな」と周囲に認識されます。

人は、頼みごとをするときに「誰なら安心して任せられそうか」を無意識に選んでいます。

その結果、相手も「得意なこと」を頼みやすくなり、逆に「苦手なこと」は別の人に振ろうと考えるようになります。

つまり、自分の得意・不得意の分布が、言葉で説明しなくても自然と伝わっていくんです。


「できること」がないと感じる場合

「今は自分にできることがない」と思う方もいるかもしれません。

私も以前はそう感じていました。

ただ、これが正解というわけではありませんが、たとえば次のようなことも「できること」に含まれると思います。

  • 掃除など簡単な雑用を少し余分にやっておく
  • 愚痴を聞く役回りになる
  • 場の空気を和らげる

いわゆる「会社の潤滑油」になることも、立派な貢献だと思っています。

もちろん、これは「押し付けられるべき役割」ではありません

私が思いついた、自分が負担の少ない範囲で行う貢献の一例として挙げています。

結果として、周囲から「愛されキャラ」のような立ち位置になることもあるかもしれません。


ギブアンドテイクで考える

労力を「通貨」のように考える

この立ち回りの本質は、ギブアンドテイクだと思っています。

他の人ができることは少し甘え、自分ができることは他の人より進んでやる。

労力をお金のように数値で見立てると、わかりやすくなります。

たとえば、Aさんは資料作成が得意だけど、雑用が苦手。

Bさんは雑用は気にならないけど、資料作成が苦手。

このとき、お互いが得意なことを引き受けると、全体の負担が減ります。


結果として働きやすくなる

このように、お互いの得意・苦手を補い合うと、結果的に仕事の割り振りのバランスが良くなります。

いわば、経済のように需要と供給がマッチしていく感覚です。

私の場合、この考え方を意識するようになってから、「働きやすい」と感じることが増えました。

もちろん、環境によっては難しいこともあると思います

また、「役に立たないといけない」というプレッシャーを感じる必要はありません

無理のない範囲で、自分ができることを少しずつ差し出していく、というイメージです。

「特性だから仕方ない」で止まるのではなく、「立ち回りで変えられる部分はないか」と考えることで、少し楽になることもあるのではないかと思っています。


まとめ

  • 発達障害の特性そのものは変わらないが、「立ち回り」は変えられる
  • 「できることを必死にやる姿」を見せることで、得意・不得意が自然と伝わることがある
  • ギブアンドテイクで考えると、結果的に働きやすさにつながることがある

苦手なことが振られるのは、相手に本質が伝わっていないことが多いと感じています。

無理のない範囲で、自分ができることを少しずつ提供することが一つの答えかも知れません。