この記事でわかること
- 仕事が続かない背景には、特性以外の要因(収入・支出・条件設定)が影響することがある
- 支出を整理することで「現実的な働き方の範囲」が明確になる
- 続けられた仕事の条件を言語化すると、選択肢が広がる
- 土台(生活リズム・勤務時間の許容量)を整えることで、結果的に収入も安定しやすくなる
この記事の結論としては、
仕事が続かない理由を「収入・支出・条件設定」の面から整理すると、発達特性そのもの以外に潜んでいる落とし穴に気づき、働き方の選択肢が広がるという当事者としての理解と体験に基づく整理になります。
はじめに
続かない仕事の背景にある「前提」
発達障害の特性に限らず、働き方や収入面で悩む場面があるかもしれません。
「生活のためには収入が必要」と考えて無理のある職場を選び、結果として続かない。
一方では、収入が足りず、生活が成り立たない。
この「どちらにも居場所がない」感覚は、多くの当事者に共通するものだと感じています。
その背景には、発達特性そのものだけでなく、
- 「収入はこれくらい必要なはずだ」という前提や、
- 「働き方はこうあるべき」
という固定的なイメージが影響している場合があります。
この記事では、こうした前提に気づくための「収入整理・仕事整理の手順」を順番に紹介します。
※当事者視点の整理です。必要に応じて医師や専門家にご相談ください。
必要な収入を整理する
収入不足を感じたときの見直し手順
収入の目標は「根拠」で変わる
最初に考えたいのは「自分に必要な収入はいくらか」という点です。
ここでは、収入の目標金額の根拠を一度立ち止まって整理します。
次の手順をメモに書き出すと、整理しやすくなります。
- 支出を3分類に分けてリスト化する
- 現在の合計額と、今後増えそうな項目を分けて集計する
- 削減余地を「保留」「要検討」「実施」に仕分けする
支出を3分類で整理する
| 分類 | 内容の例 |
|---|---|
| 最低限必要な支出 | 家賃、光熱費、食費、通信費など |
| 減らしたくない支出 | 趣味、推し活、交際費など |
| 余裕があるからしている支出 | サブスク、贅沢品、便利グッズなど |
さらに、
- 収入が増えたら増えそうな支出(例:家賃6万円にする、習い事を始めたい)
など、未来の支出も併記します。
「今」と「未来」の支出を並べることで、自分に必要な収入レンジと、見直しの優先度が明確になります。
続けられた仕事を整理する
仕事が続かない理由を言語化する
特性ではなく「条件の相性」を探す作業
次に行いたいのが「続けられた仕事の棚卸し」です。
ポイントは「理由の言語化」です。
- 続いた期間(例:週3で6か月継続)
- うまくいった条件(静かな環境、反復作業、短時間)
- 途切れた理由(勤務時間増加、疲労、特定作業での過負荷)
例:
- 仕事内容は合っていたが、日数が増えて負荷が高まった
- 得意な作業は好きだったが、別の業務が加わって苦手が出た
- 就労継続支援では安定していたが、収入不足で離れた
こうして整理すると、「向いている仕事内容」と「生活に必要な条件」が分かれて見えてきます。
結果として、続かなかった原因が「特性だけ」ではなく、条件設定や生活面との組み合わせにあったと気づくことがあります。
収入と支出を照らし合わせる
現実的な選択肢を見つける
見直すべきは収入ではなく「条件設定」の場合もある
ここで、
- 支出リスト
- 仕事リスト
を並べて見比べます。
検討ポイントの例
- 続けにくかった仕事は「短期間で高収入を急いだ結果」ではなかったか
- 支出を調整すれば「続けやすい仕事」で生活が回る可能性はあるか
- 条件(勤務時間・環境・役割)を変えれば継続できた可能性はないか
整理していくと、
- 「収入を上げること」よりも
- 「支出」や「働く条件」の調整の方が重要だった
と気づくことがあります。
続けられる仕事を選ぶことは、長期的には収入を守る最短ルートにもなります。
収入アップよりも「土台」を整える
続けやすさ優先の考え方
土台が整っていないと、どれだけ収入が上がっても継続が難しくなります。
ここでいう「土台」とは次のような要素です。
- 睡眠や生活リズムを安定させる
- 続けられる勤務時間や環境を把握しておく
- 続けられた仕事を軸に、近い働き方へ少しずつ広げる
また、「続けること」そのものを目的化しないことも大切です。
たとえば、無理にフルタイムを維持するより、体調を保ちながら続けられる範囲を探す方が、結果的に収入も安定する、というイメージです。
まとめ
- 仕事が続かない背景には、「収入に関する前提」や「働き方の思い込み」が潜んでいることがある
- 支出を整理すると、必要な収入と現実的な働き方の範囲が明確になる
- 続けられた仕事の条件を言語化すると、向いている働き方を具体的に検討できる
- 生活や体調の土台を整えることで、結果的に収入も安定しやすくなる
収入と働く条件を整理することで、無理なく続けられる働き方を見つけやすくなります。
私自身も、発達特性だけに原因を求めるのではなく、収入・支出・条件設定を見直すことで選択肢が広がったと感じています。
就労で困ったときの相談先(公的機関)
- 「各自治体の発達相談窓口」→「※お住まいの自治体の公式サイトをご確認ください」
- 就労支援サービスの利用相談や制度の確認ができます。
- 「発達障害者支援センター」→「https://www.rehab.go.jp/ddis/」
- 特性に基づく相談ができ、生活・就労・家族支援など幅広く対応しています。
- 「ハローワーク(障害者専門窓口)」→「https://www.hellowork.mhlw.go.jp/member/sy_guide.html」
- 障害者雇用の相談、求人紹介など支援する、障害者専用窓口の案内ページです。
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「障害者職業センター」→「https://www.jeed.go.jp/」
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職業評価(アセスメント)を通して、働くうえでの強み・課題を整理できます。
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※当サイトはこれらの運営団体とは直接の関係はありません。また、必要に応じて医師や専門家にご相談ください。

